施工事例

case3 外と中が繋がる家

 

私「まず、この家のデザインテーマを決めましょう。」

施主「・・・テーマ?・・じゃあ、西海岸風で。」

そんな会話からこの家のデザインは生まれました。

 

 

施主夫婦の出会いのきっかけにもなった2人の共通の趣味のウェイクボード。からの海。からの西海岸風。

という事でテーマが決まりました。

 

家のデザイン設計を打ち合わせる際に、

ただ、順番に外観・玄関・キッチン・リビングetc…と場所ごとに打ち合わせを進めてしまうと

その場その場では自分の好みを入れたデザインになっていっている感があるようで

実際に完成した家を見た時に、

中と外の繋がりだったり、家全体のデザインのバランスがバラバラで

調和のとれていないデザインになってしまう事が多くあります。

「はじめての家づくりパーフェクなものにしたい!」

誰もがそう考えると思います。

ただ、家のデザインはすべての場所に全力を投入したからといって良くなる訳ではありません。

全てはバランスです。

見た目のバランス・コストのバランスこれらが崩れてしまうと

「お金かけてるのはわかるけど、、グッとくるかと言うと、、

コテコテのメインディッシュばかりで見ていてお腹いっぱいです。。。」

というような勿体無いことになっていまします。

そんな悲しい事になってしまわないように、

はじめに家のデザインのテーマを決めることをおすすめしています。

テーマ決めに際しては

・そこで暮らす人を反映させるようなもの(趣味・好きなものや色など)

・土地のポテンシャルから得られるもの

などから発展させていくとまとまりがあり、かつ個性的なデザインに仕上がります。

また、迷った際も「テーマに立ち返る」を心がけると間違った選択をしなくなります。

 

今回のケースでは西海岸風をはじめのテーマに設定し

外観の鎧張りの外壁は西海岸にある海に建つ家をイメージしたものです。

そこに爽やかな海の軽さとフロー感を建物の2F部分の張り出させ玄関横の袖壁で支えるようなデザインで表現しています。

この外観は見た目のデザインからくるものだけではなく実用的な用途も兼ねています。

施主の仕事柄大きな荷物を家の中に搬入する事が多いため

雨が降った際もこの深い軒の部分に車を止めて荷物の出し入れが可能で玄関まで濡れずに運べます。

また、この袖壁は玄関とお庭を遮っていて、郵便屋さんやちょっとした来客がきた時など

リビングの大開口の窓から室内が見えないようプライバシーを確保する役割も持っています。

 

打ち合わせが進むにつれ施主のライフスタイルや好みなどがどんどん具体化していき本当のテーマが見えてきました。

きっかけのテーマは西海岸風でしたが実際の暮らし方や施主の好みや趣味(お花と着付け)などから

私の心の中でサブテーマ「和」が出てきました。

 

映画鑑賞が趣味ということからリビング上の吹き抜けはシアターをイメージしたものになっています。

設計打ち合わせを以前の施主のご自宅でさせていただいた際に拝見した家電が黒と赤で統一されていたことや

2人の落ち着いた雰囲気と好みにより床の色は濃いブラウンのアカシアを採用しました。

2F吹き抜けへと続くアイアンの階段を差し色の赤にする事で家具とのバランスも取っています。

 

玄関からリビングへと続く場所にはドアは設けていません。

外の袖壁と同じ仕上げの塗り壁がお庭との目隠しだったのと同様にリビングへの視線を遮る役目を果たしています。

玄関の長い土間にはベンチを設置し靴の脱ぎ履きを楽にしてくれています。

またベンチは趣味の華道の作品を飾る場所としても計画しています。

 

好きなウェイクボードを飾る趣味の部屋を兼ねたワークスペース。

満足そう。

 

この家は2Fにサニタリーを配置しています。

1Fの面積に対して必要な部屋のボリュームを考えると水回りを入れると窮屈な家になってしまいそうだったため

思い切ってお風呂や洗面などのスペースを2Fに配置しました。

そうすることで1Fにゆったりと広い空間を確保する事が可能になり

また寝室から水回りへのアクセスも良くなり生活の導線も暮らしに合った利便性の高いものになりました。

 

趣味の着付けやお花を楽しんだり来客時のゲストルームとしても利用している和室。

休みの日には昼間からビールを飲みながらゴロゴロしています。

将来的には2つに区切ることで家族が増えた時の個室としても使用できます。

 

この家で唯一の小さな部屋

用途:睡眠

シンプルに「寝る」という行為のためだけの部屋です。

 

空の色がとても美しい夕景。

 

爽やかな海風と「和」の心を楽しむ住人。

そんな大人の暮らしをまとめたデザインの家。

 

丁寧につくり丁寧に暮らすそんな家づくりの方法を提案しています。

つづく

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